意味と熟語
漢字が書けない~学習障害?~(発達障害)
プロ家庭教師のジャンプには2年生や3年生で「漢字が書けなくて困っている」「学習障害の可能性があるかも」といった生徒さんがたくさんいらっしゃいます。
そんなお子様をお持ちの保護者の方へ是非知っておいてもらいたいお話をさせていただきます。
三年生で初めて「漢字には音読みと訓読みがある」ということを習います。(光村の教科書ですと3年上の38ページ)
朝(あさ)という漢字には「チョウ」という読み方もあって、それを音読みという、ということを学びます。
1年生や2年生で習った読み方で「書ける」ようになっていても3年生になると知っているはずの、書けるようになったはずの漢字たちが姿を変えて再登場してくるわけです。
この再登場の仕方が、覚えていた「読み」とは全然違うことが、3年生でつまずく「漢字の壁」の一つなのです。
例えば、、
1年生で
中→なか
上→うえ
手→て
大きい→おおきい
人→ひと
2年生で
歩く→あるく
道→みち
心→こころ
近い→ちかい
言う→いう
引く→ひく
読む→よむ
合う→あう
といったように訓読みで覚えて、書けるようになったはずの漢字たちが、
3年上の教科書で再登場するときには、
ほどう→歩道
ちゅうしん→中心
じょうず→上手
きんじょ→近所
じょげん→助言
いんよう→引用
おとな→大人
つごう→都合
などなど、習っていない読み方で「漢字にしなさい」とテストに出てくるわけです。
いえ、実は「習っていない」という表現は適切ではなく、実際は1年や2年の漢字ドリルには訓読み音読みの両方が紹介はされています。
しかし、例えば2年生で「朝」という漢字を学ぶとき(光村の教科書ですと2年上の116ページ「どうぶつ園のじゅうい」で登場)、「おぉー!朝っていう漢字は「ちょう」っていう読み方もあるのかぁー。朝ごはんを朝食と書いてちょうしょくと読むのか、フムフム。おぉ!今朝と書いてけさという特別な読み方もあるのか!漢字って面白いなぁ!」
となる子供は非常に稀であり、朝は「あさ」という読み方以外興味なし、という子のケースのほうが多いのではないでしょうか。
そうすると、3年生で漢字カラーテストなどで急激に点数が下降していくことになってしまうわけです。
そうならないように、またはもうすでにそうなってしまっている場合でも、1,2年で習う漢字の学び直しが重要になります。
その学び直しの方法も、やみくもに何度も同じ漢字を書くのではなく、熟語として読める、意味がわかる、ということを意識した学習が大切になります。
例)
既に1年や2年で習った漢字だけの二字熟語がひらがな→漢字に直せる、意味がわかる
1年生
つち→土 どそく→?
した→下 げこう→? かわしも→?
なか→中 ちゅうりつ→? くうちゅう→?
おおきい→大きい たいきん→? おとな→?
いぬ→犬 めいけん→?
ひと→人 めいじん→? ひとで→?
しろい→白い くうはく→?
おと→音 ほんね→?
といった音読みから漢字を想像できるか、二字熟語の意味がわかるか。
漢字が書けない、嫌い、苦手、といった生徒たちにいかに興味を持って、負担が少なく、漢字を覚えてもらうか。
今回はそんな「漢字」に関する「3年生からの漢字はレベルアップするから1,2年の漢字を学習するときに音読みと熟語の意味をおさえていくことが大切になりますよ」というお話でした。
必見! 発達障害ブログ
- 発達障害と特別支援学級(高田先生)
- 発達障害と中学受験(高田先生)
- 中学受験「偏差値50」2科目か4科目か(高田先生)
- 中学受験「偏差値40台」応用問題(仲間先生)
- 中学受験『算数の計算ミスは致命傷になる』(高田先生)
- 発達障害と漢字の覚え方(今泉先生)
- 発達障害と英単語の覚え方(高田先生)
- 勉強ができないのは発達障害のせい?(尾崎先生)
- 発達障害とWISC知能検査(今泉先生)
- ワーキングメモリと勉強(高田先生)
- 発達障害と志望校選び(鎌田先生)
- 発達障害とカラーテスト(深澤先生)
- 発達障害と白黒思考(岡田先生)
- 発達障害と小学生の算数(儘田先生)
- 発達障害と小テスト(山中先生)
- 発達障害と親の言葉(高野先生)
- 発達障害と不登校(島田先生)
- パズルで簡単!楽しく身につく漢字学習指導法(鎌田先生)
- 発達障害と漢字の必要性(高田先生)
- 発達障害とケアレスミス(儘田先生)
- 漢字を覚えられないのはなぜ?(田中先生)