背中をかく
集中できない生徒さん②(指導方法)
前回は、集中できないある生徒さんに、はじめはどう接していたかについてお話ししました。今回は、その生徒さんに一番効果的だった接し方をお話ししたいと思います。
あるとき、その生徒さんは背中を「かゆい、かゆい!」と言ってかいていました。そこで、「この問題を解いている間、先生は背中をかいていてあげるね。」と言って、かいてあげました。すると、気持ちよさそうにしながら、普段ならやりたがらない問題をいっしょうけんめいどんどん解いてくれました。そのあとも背中をかいてあげつつ授業をしたところ、最後まで落ち着いて取り組むことができました。授業の後は、頑張ったことをお父様とお母様にもほめてもらえて、やる気もアップしたようでした。
背中がかゆくないときも、かくと喜んで頑張ってくれたので、その後しばらくはこの方法で授業をすることが多くなりました。背中をかかれている間はじっとしていないといけないというのが、よかったのかもしれません。
今ではその生徒さんも大きくなり、そんなことをしなくても集中できるようになりましたが、背中をかいてあげるという方法が、落ち着いて授業をうける習慣をつけるきっかけになりました。
この方法はどんな生徒さんにも効果的というわけではありません。手を握ってあげると安心してくれて頑張れるようになったり、横で握力トレーニングのハンドグリップを握っていると、「ぼくもがんばる!」と全力で問題を解いてくれるようになった生徒さんもいました。
生徒一人ひとりに異なる集中力をあげるポイントがあったりするので、これからも会話やふとしたことからそれを見つけて、生徒の集中力アップに役立てていければと思っています。
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