脱却
きっかけは・・・(不登校)
私が担当している不登校の生徒に、大きな変化が生まれました!それは、家の外に出ることです。過去3年間くらい家から出ていないと言っていました。
きっかけをくれたのは、1枚のCDでした。
たまたま、私が好きなアーティストとその生徒が好きなアーティストが同じだったのです。少しの休憩時間でも、そのアーティストの話題で持ちきりでした。
あるとき、私からそのアーティストのCDを貸す約束をしたのですが、自動車の中に忘れてきてしまいました。時間は夜だったのですが、それでも「取りに行く」という言葉が出てくるとは私も思いませんでした。それは、生徒のお母様も同じ気持ちだったことでしょう。しかし、その生徒にとっては大きな一歩を踏み出した瞬間でもあったのです。
きっかけというのはどこに潜んでいるのかはわかりません。しかし、ちょっとしたことでもきっかけになるということをその生徒に教えてもらえた気がします。だからこそ、生徒に対してはどんなに小さいことでも話せる関係作りをしていけるように心がけています。不登校に限らず、生徒との出会い、ご家庭との出会いは、私の成長のきっかけになると信じています。少しでも私が生徒やご家庭のきっかけとなれるように、これからも向き合っていきたい、「取りに行く」といった彼の発言はそう感じた瞬間でした。
そして一度は外に出られるようになってきた彼も、それ以降は家でパソコンや携帯とにらめっこをする日々が続いてきました。
ちょっとした雑談の中で、運動の話になりました。高校生になっていく中で、自分の体型を気にするようなってきたのです。もともと体を動かすのは好きな生徒だったので、これはチャンスと思い、こんな提案をしてみました。「先生も運動しないといけなくて。だから、勝負しようよ。走るのでも歩くのでもいいから1日に何歩あるいは距離で。」しかし、ここで問題が。「僕、外に出ないから、先生のほうが有利だよ。」そうです、家から出ることに難色を示すのです。
この問題は、「この前みたいに先生と一緒に出てみようよ。」で解決します。以前出られたこともあって、駐車場まではすんなり出られるようになりました。その調子で、マンションの周りを一緒に1周しました。「ほら、夜のこの時間なら、誰もいないよ」
夜は人通りも日中に比べたら、はるかに少ないです。その生徒は人の目がどうしてもダメで、人の視線が全部自分に向けられてしまうように感じてしまいます。夜はそれが緩和されるので、夜の散歩というのもいいかもしれません。
ただし、深夜はやめましょうね!
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