入れない
え!?中学受験偏差値38の学校なのにどうして高校入試はこんなに難しいの!?(中高一貫校・発達障害)
現在、小学生のお子様を持つ親御様に是非知ってもらいたい「考え方」があります。
特に「中学は公立でも私立でもご縁があった学校でいいけど、高校からは公立ではなく私立に行かせてやりたい」と考えているご家庭には是非ともお話したい内容になります。
まず前提知識として、「公立中から公立高校は内申が大切、公立中から私立高校は内申関係ないどころか内申が全て(推薦を狙う場合)」ということを知ってください。
では話します。
もしもお子様が公立中学に進学して内申点が思うように取れなかった場合、例えば5科目の評定が
英語2 数学3 理科3 社会3 国語3 5科目合計14 といった状況を想定します。
中3の夏、そろそろ受験校を確定していく時期がきます。
親「うちの子は一般入試では点が取れる可能性も低いし、出来れば推薦で私立高に入ってもらうのが一番かも」
と、私立高校の推薦基準を初めて調べたとします。
そこで驚愕の事実を知ることになります。
それがタイトルにある【え!?中学受験偏差値38の学校なのにどうして高校入試はこんなに難しいの!?】という事実です。
首都圏模試偏差値38の国本女子中の場合、高校入試でこの国本女子高校に入りたい!と単願推薦を狙うとします。この国本女子高校の単願推薦基準は、英数理社国の5科目合計で「15」必要になります。
(勿論、単願で15なので併願優遇狙いだとさらに数字は高く(厳しく)なります。)
5科目15ということは1科目3、つまりオール3必要ということです。
お子様の評定が14ならば、この学校には単願でも併願でも入れないということになります。
これはなにも国本女子に限った話ではありません。
首都圏模試偏差値41の東京立正中は単願推薦で東京立正高校に入るには5科目「15」必要です。オール3ということになります。この5科目15が私立高校単願推薦の中で一番易しい基準なります。
首都圏模試偏差値同じく41の立正大立正中は単願推薦で立正大立正高校に入るには5科目「19」も必要になります。ほぼオール4必要ということです。
首都圏模試偏差値39の新渡戸文化中は単願推薦で新渡戸文化高校に入るには「16」必要です。
首都圏模試偏差値37の駿台学園中は単願推薦で駿台学園高校に入るには5科目「17」必要です。英語4 数学3 理科3 社会3 国語4 みたいな状態でギリギリ17になります。
単願推薦17必要な学校を他にもいくつか挙げますと
城西大城西高校(中学の首都圏模試偏差値43)
玉川聖学院、サレジアン国際(中学の首都圏模試偏差値どちらも42)
などなど。
首都圏模試偏差値48の聖学院中は単願推薦で聖学院高校に入るには3科目「12」且つ5科目全てに2がないこと、が条件になります。英数国の3科目が444や345の状態でないと入れないことになります。
首都圏模試偏差値53の女子美大付中は単願推薦で女子美大付高校に入るには9科目「34」必要です。34だと2科目が3で7科目が4でギリギリ34になりますので、オール4に近い状態でないと入れないことになります。
いかがでしょうか。偏差値37~43といえば中学受験において一番入りやすいゾーンです。その学校に高校から入ろうとするとこんなに厳しい基準が待ち受けているのです。
同じ学校なのに中学受験ではペーパーテストだけで入れたものが高校入試になると最も合格しやすい単願推薦ですらこれほど厳しい基準になっている、逆に言えば、こんなに内申が必要な高校に、中学受験だとペーパーだけで入ることが可能、という見方もできます。
こういう書き方をすると、まるで私が中学受験を勧めているかのように聞こえますが、そのとおりです。
《うちは高校は都立!公立!内申は心配ないから大丈夫!》という方なら、この話はスルーしていただいて結構です。
しかし!
《うちの子は発達障害とまではいかなくても、忘れ物が多いし、整理整頓が苦手だし、提出物管理ができないし、字が雑だし、、、内申点取れるか不安だな、、、》という方は、今このコラムを見た瞬間から、中学受験を目指してください。
もちろん中学受験をしたところで必ず合格できるものではありません。しかし、目指して結果不合格になったとしても義務教育で地元の公立中へ進めるわけですから失うものは何一つありません。いえ、むしろ中学受験という目標に向かっていく中で、学習面で挫折したり達成できたり、親子一体となり様々な苦難や喜びを経験できるチャンスだと捉えてください。
首都圏にある私立中高一貫校はどれも素晴らしい学校ばかりです。
特性があっても、入試に受かりさえすれば、6年間その学校で楽しく過ごせるはずです。(ジャンプに在籍している小学生の98%はなにかしらの特性があって、だからこそ中学受験を目指している生徒ばかりです)
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