小論と数値
小論文試験のテーマ②(資格取得)
前回は 公務員試験の小論文に頻出の3つのテーマが
①自分自身について
②その地域の課題や将来について
③一般的な社会問題について
であると紹介しました。今回は②、③のテーマで書くべき内容についてお話します。
②、③のテーマで大切なことは数字などの具体的なデータを述べることです。例えば急速に進む高齢化の中で、行政としての課題や目指すべき方向性について論じなさい。(埼玉県採用試験)というテーマで論文を書いたとします。次の二つの文を見比べてみてください。
「日本では高齢化が急速に進んでおり、高齢者の割合が非常に高い。また、今後高齢者の割合はさらに増えると予想されている。そのため高齢化への対策が急務である」
「日本では高齢化が急速に進んでおり、現在65歳以上の高齢者の割合が総人口の4分の1以上を占めている。今後高齢者の割合はさらに増えると予想され、2035年には総人口の3分の1が高齢者になると推計されている。そのため高齢化への対策が急務である」
どちらの文がより説得力があるでしょうか。具体的な数値を述べている下の文の方が説得力があると感じる方がほとんどだと思います。このように②、③のテーマでは、社会問題や地域の現状などを事前に調べ、具体的な数値や客観的事実を書くことが高得点をとる重要なポイントになります。
データを述べた後、ここから自分自身の考え「結論」を述べていかなければなならないのですが、ここが一番苦手という方が多いようです。「小論文の対策本などに記載されているありきたりな内容ではダメですよね?」とよく聞かれますが、実はそんなことはありません。内容にオリジナリティがあるに越したことはありませんが、環境問題や少子高齢化などの問題は簡単に解決策を出せるようなものではありません。では何が重要かというと、「結論」にしっかりとした「根拠」があることです。その「根拠」の一つになるものが最初に述べた数値などのデータなのです。「根拠」と「結論」のつながりについて次回もう少し詳しくお話したいと思います。
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