終わりなき
「目標」は具体的に!(自宅学習)
今回は、「目標」の高さについて、ある生徒さんの例を挙げてお話ししたいと思います。
私が初めて伺った時点でのその生徒さんは1科目平均15点くらいで、5教科合わせて100点未満。
何を、どうやって、どの範囲から、どれくらいの時間勉強すればいいのか、自分では全く分からないのでやっていない、という状態からのスタートでした。
彼女の授業は基本的には英数の勉強がメインではありましたが、国語や理科も提出用のワークがあったため、普段から他の科目も宿題に組み込んでいました。
ただ、それまでは一日の勉強時間がゼロだったため、まずは最初のテストでは「英数で先生と一緒に勉強した部分が出来ること」と「今まで出していなかった提出用のワークを全て期限内に出すこと」を目標に定め、私の指示に沿って取り組んでもらいました。
結果、英数は予定通り狙った部分で確実に点を稼いできてくれましたが、他科目、特に理科で目覚ましい点数アップを見せてくれました。
前回10点未満だった理科で、40点を取ってきてくれたのです!
ワークなどをそれまでは全くやっていなかったため、テストにはほぼぶっつけ本番で臨んでいた彼女でしたが、その時の目標であった「ワーク提出」をきちんとこなしてくれたことで毎日の復習をきちんと出来ていたため、本人も気づかないうちに基礎が少しずつ頭に入っていたのでした。
前回に比べて30点もアップしたわけですから、勿論彼女はとても喜んでくれましたが、しかし、彼女の気持ちはそこでは終わりませんでした。
「次は50点越えられるように頑張りたい」と言ってくれたのです。
私としても、彼女がそう思ってくれるなら是非とも叶えてあげたく、次のテストまでの毎週の宿題には、提出ワークだけではなく持参したプリントも加えることにし、とにかく基礎の復習を繰り返してもらいました。
その結果、次のテストでは見事53点を取ってきてくれました。
私は褒めに褒めました。が、彼女の「目標」はまだまだ留まるところを知りません。
最初の点数と比べると5倍以上になっているにも関わらず、「次は70点いけるかなぁ」とさらに上を目指していたのです。
あくまで英数メインの授業であるため、手取り足取り一から十まで理科を教えるというわけにはいきませんでしたが、70点を取るために必要となる範囲を彼女に教え、それを勉強するためのプリントを用意し、それをどのように勉強すればよいのかを伝え、たまに分からなくなる部分がある時には授業の一部を使って教えるなどしていた結果・・・なんと、79点を取ってきてくれたのです!
彼女がこれだけ伸びた要因は、やはり「具体的な目標を定めていたこと」と「そのためにやるべきことを遵守したこと」にあると思います。
現在成績のことで悩んでいる生徒さんには、是非「成績もうちょい上がらないかな」ではなく「50点を越えたいな」という「目標の立て方」を持ってもらえたらな、と思います。
そして、その目標を越えたのなら、是非「次はこうしたいな」というさらなる目標を持ってもらえれば、飛躍の仕方も大きくなっていくのではないでしょうか。
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