丸つけは自分
答え合わせが苦手、間違うのが怖い(発達障害)
発達障害やグレーゾーンにいる小学生、中学生の子供たちは、問題を解いてみたあとの丸つけがとても苦手だったりします。
自分の答えが間違っていることへの嫌悪、不安、恐怖が彼らを支配しているからです。
そんな丸つけへの拒否反応を示す場合、じゃあどうすればよいのか。
実はここがとても大切な岐路となります。
A :教師が丸つけをしてあげる
B :生徒に丸つけをさせる
さて、A、Bどちらが正解でしょうか。
私が考える正解は、Bとなります。
なぜAが不正解なのかについてお話します。
結論を先に述べますと、教師が丸つけや間違い直しをすると、成績が上がらないからです。
①教師が丸つけをしてあげるまで、間違いはそのままになります。
②すると指導中に間違い直しをすることになり、時間に無駄が生じます。
③また、生徒は自分のミスや間違いの傾向に気づく機会がないまま、同じ間違いを繰り返すことになります。
④結果、よくわからない問題にも適当に答えを書いて終わりにするクセがついてしまいます。
一方Bの場合ですと、
①教師が来る前に間違いに気づけるようになります。
②すると間違った問題も自分で調べて解き方を復習するようになります。
③また、生徒は自分のミスや間違いの傾向に気づけるようになり、見直しする習慣がつきます。
④結果、よくわからない問題も適当に書いて終わりにしないことが当たり前になります。
つまりAとは真逆の現象が起きるということになります。
そこで次に大切なことは、『間違い直しの仕方をルール化させること』です。
間違い直しのルール化とは、例えば算数や数学の場合ですと、
1 正解のと途中計算と自分の書いた途中計算を1行1行見比べさせる
2 間違い箇所の最初を見つけさせて、小さなバツをつけさせる
3 間違い箇所の最初を、赤で直させる
4 その続きを自分でやってみさせて、正解したら青マルをつけさせる
5 正解しなかったり、わからなかったときは、自分で調べさせて自力で振り返りをさせる
ということになります。
この間違い直しのやり方を身につかせることは、できれば小学1年生から教えていただきたいと思います。
身につく時期が遅くなればなるほど、赤で答えを写しておしまいにすることに固執し、本当に大切なことを拒絶するようになってしまいます。
小学生の場合ですと、お母さんが家で勉強をみてあげて丸つけもするケースがあるかと思います。そのときも、大きなマルやバツをつけて、答えを赤で書き写させるだけの丸つけは無意味ですので、それだけはしないようにお願いしますね。
以上、丸つけのルール化についてのお話でした。
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