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30点UPクリップマーク

テスト勉強…何をする?(発達障害)

2022.2.17

定期テスト前は課題のワークをこなすだけで精一杯、そんな中学生の皆さん、次の定期テストに向けて何か打開策は立てられていますか?みんな、それぞれが自分なりに努力していることかと思います。なかなか思うように結果が出なくてもし失敗しちゃっても大丈夫です。どうすれば良かったのかをしっかり考えて、次に活かしましょう。今回は、中学1年生最初のテストで大失敗し、最終的に点数が30点アップしたR君のお話をします。

R君は中学入学準備のために、小学6年生の終わりに入会しました。R君は発達障害で書くことが苦手だったため、最初はアルファベットや漢字の覚え方から始め、中学校の勉強に入りました。宿題もきちんとやってくれ、最初は特に問題なかったのですが、中学入学後、様々な困難が待ち受けていたのです。

R君にとっての困難とは

この2つです。

R君は持ち物の管理が苦手だったので、そもそも家に教科書やワークを持って帰りませんでした。メモに書いても、お母さんに毎朝「ワーク持って帰ってね」と伝えてもらっても忘れてしまう。ようやく持ち帰ったと思ったら案の定ワークもノートも真っ白という状態でした。気付いたら1日に10ページ以上進めないと終わらない量になっていました。結局提出物を終わらせることに時間がかかり、テスト勉強らしいことは何も出来ませんでした。ワークを解けばテスト勉強になるのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ワークを1回解くだけでは勉強が苦手な生徒さんは解き方を覚えられません。もちろんワーク自体は、テスト勉強をするために学校側が用意している道具なのですが、解けなかった問題を解けるようになるまで2周、3周しないと点数は上がりません。遅くともテスト1週間前には提出物は終らせ、暗記の確認や解けなかった問題の復習をするのがテスト勉強です。

R君の初めてのテストはそれが出来ず、英語47点…反省点ばかりの結果となりました。

学校の持ち物を家に持って帰るのも苦手なR君でしたが、1年生の学年末テストで77点!

R君に何が起こったのでしょうか?では、30点UPのために重要なことを

の2つに分けてご紹介します。

生徒さんが意識すること

R君に守ってもらった約束が1つだけあります。それは“ワークを早めに(少なくとも試験1週間前には)終わらせる”ことです。試験範囲が出るのは基本的にテスト2週間前なので、そこからワークを解き始めるのでは遅いです。そのため、毎回の授業で教えた単元にはどんどん付箋を貼っていき、宿題にしました。今回ばかりはR君も毎回ワークを家に持ち帰ってくれましたし、指示通りにワークを進めてくれました。深夜までワークをひたすらやる、という経験をもう2度と味わいたくなかったのでしょう(笑)R君が予定通りにワークを進めてくれたため、試験1週間前にワークは終わりました。この1週間が、点数を上げるための重要ポイントです。

先生が意識すること

家庭教師として気をつけたことは2つです。

①試験前には新しいことを教えない

試験直前まで新しいことを教えてしまうと、直前に教えたことが完全に身につかないままテストを受けることになります。そのような状況ですと当然得点できる可能性は低いですし、もしかしたら1ヵ月前に教えたことも忘れてしまっているかもしれません。試験直前には、絶対に得点してほしい基礎問題の復習や、苦手な問題の振り返りをするべきです。そのため試験範囲が出る頃には、試験範囲を全て教え終えている状況が望ましいです。

②テスト問題の分析

R君は文法問題が得意だったので、肯定文から否定文・疑問文に書きかえる問題は得点率が高かったのですが、並べかえ問題や疑問文の答え方で15点分失点していました。疑問文の答え方はもともと苦手だったのですが、並べかえ問題は授業中できていたのになんでだろう…?と文章を良く見てみると、あることに気付きました。文法の並べかえ問題ではなく、殆んど教科書の新出熟語から出題されていたのです。文法の並べかえでは当然得点できるわけありませんよね。そこで試験前に“テスト対策プリント”を作成し、R君に解いてもらいました。

それがこちらです。

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並べかえ問題以外にも、出題されそうな問題+解答を作り、これを試験までに2回練習してもらいました。

その結果77点!

DSC_0004

とても頑張ってくれました。

試験対策プリントに入れた文章がそのまま出題されました【8番の(1)】。

DSC_0003

もちろんR君は練習してくれたので正解でした。47点を取った最初のテストが返ってきたときは「支援級に入れた方が良かったのでは…」とお母様は思い悩んでいたそうなのですが、平均点以上を取るという目標を達成できて良かったです、と安心した様子でした。

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