押さえこむ
立ち歩きへの対応方法③(発達障害)
前回、前々回は立ち歩きをしてしまう生徒さんにカウントダウンを用いたことをお話しました。今回はカウントダウンとは別の立ち歩きへの対策を紹介したいと思います。
小学校3年生の時から担当しているY君は指導を始めたばかりの頃、集中力がなかなか続かない生徒さんでした。漢字を1文字書く毎に「あーつかれた。ちょっと休憩。」といって机からいなくなってしまったり、割り算の問題を1問解くと「ふー終わった終わった。もう寝る。」と言ってベッドに寝てしまったりと落ち着きがありませんでした。こまめに休憩をとったり、一回で解いてもらう問題数を少なくしたり工夫してみましたが、なかなか改善されませんでした。そんなある日いつものように授業をやっていると、Y君が「こっちに座ってやろーっと。」と言って椅子ではなく私の上に座ってきました。すると机から立とうとしても「まだ終わってないからガード!」と言って防ぐことができ、「やだー!」と言いながら抵抗してきたY君も逃げられないと諦めたのかまんざらではない様子で問題を全て解き終わるまでは立ち歩こうとしなくなりました。何が気に入ったのかはわかりませんが、その日から毎回授業の時は私の上に座って勉強をするようになり、その度に「終わってからだよー!まだ立たないよー!」と押さえ込むいうやり取りが続きました。半年くらいすると私の上に座ってくることもなくなりましたが、椅子に座っている時も立ち歩きは以前よりも少なくなりました。
立ち歩きを無理に力で押さえ込むことは生徒に嫌がられるため気をつけなければなりません。しかし、生徒とコミュニケーションを取りながら盛り上げると有効な場合もありました。
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