先取り指導
勉強への意欲(発達障害)
現在指導している小学校低学年の子で、少し学習意欲がなかったり学習障害ではないか、と疑われている子に対して時々学年が一つ上のものを導入したりしています。
もともと勉強嫌いなので学校と同じ進度の内容をやっても嫌がりますし、何より周りの子達ができているものが出来ないというコンプレックスが生まれます。そこで、まだみんな知らないことだよ、ということをアピールしながら学年の違うプリントなどを使い、一緒に学習をしていきます。これを繰り返し、最後に「本当は来年習うことでみんな絶対に出来ないんだよ」ということを言うと、自分はみんなより1歳歳上なんだ、という感じで嬉しそうになりました。特に自分に自信をなくしてしまっている時ほど効果的であると実感しました。
自分はできるんだ、という気持ちを作ることによって勉強への意欲も湧きますし、普段の字の書き方にも違いが出てきました。結果としてテストの時も白紙に近かった子が、まずは埋めてみよう、という気持ちになり間違っていても全部埋められるようになりました。
具体的に行った事例としましては、
小学校1年生に「2の段の九九」を先取り指導
小学校2年生に「分数」を先取り指導
小学校4年生に「約数と倍数」を先取り指導
小学校5年生に「分数×分数」を先取り指導
いずれも「算数」であること、そして算数の中の「計算分野」であること、「計算分野の中でも教え方を工夫すれば基礎が備わっていなくても理解や達成感を持たせることができる単元であること」がポイントになります。
国語の場合ですと、「言葉の意味と使い方」「熟語の読み」「文法」「読解」などが今の学年レベルですべて備わっていないと、その先の単元を出来るようにすることは困難です。
また、「算数」という科目は「計算分野」「数量分野」「グラフ分野」「図形分野」と大きく4つの分野に分かれているため、特定分野に絞れば先取り指導を行うことができるのです。
みんなが習っていない問題を自分はやっている。このなんともいえない優越感が学習意欲を駆り立てるちょっとしたスパイスになる、というお話でした。
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