仕事デキル
頭スッキリ(発達障害)
整理整頓が大切と言うのは勉強も同じです。参考書や辞書が取り出しやすいようにしてある勉強机では、学習の効率も向上します。しかし整理整頓が大事なのは、勉強しやすい環境作りのためだけではありません。勉強机の様子は、イコール頭の中なのです。つまり、机の上がゴチャゴチャということは頭の中もグチャグチャということです。本当に?と思われるかもしれません。本当です!笑
大学入試を目指しているS君はADHD傾向があり、小さい頃から整理が苦手で、プリントをグチャグチャにしてしまうことも多い生徒さんでした。S君には英単語の宿題とその部分の小テストを行っていたのですが、回を重ねるごとに小テストの点が下がってきてしまっていました。覚えてきた単語が増えていく過程で混ざってしまったというところもあったのでしょうが、それにしても以前よりも覚えが悪くなっていました。
単語の宿題は毎週100個の単語をプリントで練習してもらう形でした。100個も練習するとなると、1週間分でもプリントの量が結構なものになります。S君は出されていた単語の宿題プリントを机の上に山積みにしていたのです。
「そのせいだ!」
大量のプリントが机の上にうず高く積まれていたことが、彼の記憶を阻害しているのだと考えました。その週の宿題はまず「プリントを整理してファイリングすること(=机の上を整理すること)」にしました。その日は勉強は無しです。とにかく机の上を整理することをしてもらい、整理した後の机の画像をメールで私に送るところまでを宿題にしました。その次の日からいつも通りの英単語の練習をして、次の授業の時に小テストを実施したところ…
9割正解することができました!
もしかしたらS君の単語の取り組みが他の週より良かっただけかもしれません。「机の上を整理したら絶対に頭がスッキリして、単語がスッと入ってくるようになるから!」と私がしつこく繰り返したのでプラシーボ的に単語が覚えられたのかもしれません。ただその後は小テストの点数で8割を切ることはなく、しっかりと入試まで単語力を向上させることができたので、やはり整頓の効果は大きかったのだと思います。
勉強だけでなく、この後の人生においても整頓が大事だということも私は彼に伝えました。「仕事ができる人の机はキチンと整頓されているものなんだよ。整理整頓は社会人になっても重要なのだから、受験勉強を通してそういうことも身に着けていこうね」
…なんだか自分に言い聞かせているような気持ちになりましたが、いろいろなことにおいて整頓することが大事だということが伝わっていたらいいなと思います。
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