携帯デビル
携帯、いりますか?(自宅学習)
携帯電話、便利ですよね~。電波がつながれば、どこにでも、だれとでも通話やメールのやり取りができます。どこかに行きたいときは住所や電話番号さえ知っていれば案内もしてくれる(しかも写真付き!)、明日の天気を知るのなんて朝飯前、世の中で何が起こっているのか、政治、経済、国際情勢、科学や芸術、宗教や種々の学問、芸能の話題から庶民の暮らしに至るまで、分野を問わずにほぼすべての情報がその小さな器機につまっています。無人島に何か好きなものを一つだけ持って行ってよいと言われたら、これを持っていけばいいんじゃないですかね。あ、もちろん電波がつながらないといけませんが。
さて、私は別に携帯会社の回し者でもIT技術の発展に陶酔している人間でもありませんが、この「携帯電話」という存在が、私を含め、社会一般に多く認められ、もはや「生活必需品」といっても過言ではない地位にまで上り詰めていることに疑いを持つ人はいないでしょう。
便利です。誰が何と言おうと便利なんですが、(私が声を大にして言いたいのは、)「便利」であることが「良いこと」ではない(ということです)。
私が行く家庭のおおよそ七割の生徒は自分の携帯電話を所持しています。中には授業の休み時間になるやいなや携帯を取り出し、巧みなフリック入力で私を感心させつつ、SNSに興じたり、友達と(有意義な??)情報交換をしていたり、アプリを起動してはなんだか丸いパズルを指でつかんでぐりぐり動かし、コンボを決めている生徒もいます。私の前でそうなのだから、一人自室にこもって勉強している(?)時に携帯を好き放題いじくりまわしていないはずがない、と思ってしまうのです。(実際多くの家庭ではそういった状況なのです。)
時たま携帯電話ばっかり触ってる子供をとがめるお父様お母様がいらっしゃいますが、それは空腹の子の目の前に、とってもおいしそうでいい匂いのする豪華な食事を整えて、「食べるな!」と言っていることと同じことだと思います。特に小中学生なんて、「いかに楽してやろうか」、「なにをやったら今を楽しく過ごせるか」という思考に日々全力を注ぐ生き物です。子供たちの視点に立ってみてください。「食べるな」というのはわかります。「じゃあなんで目の前に置くんだ!」と、私が子供の立場だったらそう思わずにはいられません。
携帯電話は便利ですが、そういった便利アイテムを正しく扱うには、そのものの本質をよく理解していなければいけません。自分の立場と状況を理解し、自分がこれから歩もうとする先の未来を見据えて、目先の欲にとらわれず、自己を抑制し管理しなければいけません。ですが、それを子供たちに強いるのはなかなか厳しいことだと思うのです。
解約しろとまではさすがに言えません。ですが、子供の勉強のときには親の目の届く範囲に置いておくとか、夜寝るときには携帯は触らないように徹底させるとか、そういった補助が必要ではないでしょうか。便利なものではありますが、それを正しく使えなければ、逆にその将来にとって不利益をもたらすことにさえなるでしょう。携帯は便利ですが、それは自分に刃を向く、「もろ刃の剣」にさえなり得ます。上手く賢く、付き合っていってほしいと思います。
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