特別支援学級
支援学級からの中学・高校受験は不利になる?(小5 ADHD)(Q&A)
ジャンプには発達障害の生徒さんの保護者から様々な質問や相談が寄せられます。
そうしたご質問の一部をご紹介いたします。
本記事では主に特別支援学級→高校受験への流れについてお話しております。
———————–
小学校で特別支援学級に在籍していて中学受験をすることは可能です。特別支援学級→中学受験につきましては、コラム「最適な環境」を是非ご覧ください。プロ家庭教師のジャンプでは支援学級や通級に通っている生徒さんの中学受験も対応しています。
———————–
お子さん:小学校5年生 多動
現在小学5年生の息子を持つ母親です。特別支援学級に3年生から転籍しました。当初、支援級に入る際には、中学・高校受験に不利になることはないと言われて安心していたのですが、支援学級在籍だと内申に影響すると聞きました。
実際のところどうなのか、教えていただければと思います。(子供はADHDで多動がありますが、理解力はそこそこあると思っております。)
小学校で特別支援学級に在籍した場合、以下の2つの理由で中学校も特別支援学級に在籍になる可能性が高くなります。
①「普通級→特別支援学級」へは制度として比較的移りやすいが、逆の「特別支援学級→普通級」へは制度的にかなり難しい
②小学校で支援級にいた場合、情緒級か知的級かの違いにもよるが、授業自体が学年相当の内容ではなく、かなり基本的な学習内容のみに留まっていることが多く、学力的に中学の授業についていけない
以上の理由から中学校も特別支援学級のままになる確率が高く、そうなると以下の2つの理由で高校の選択肢がかなり狭まります。
①中学校の特別支援学級では、授業の中身が普通級で行われている内容とかけ離れおり、基礎的な勉強だけになっている。つまり、高校入試で合格するために必要な学力が備わらない可能性が高い
②中学校の特別支援学級では、定期テスト自体受けられないことが多く、そうなると通知表がつかない(斜線や空白になる)可能性が高い。つまり、高校入試で合格するために必要な内申点がつかない可能性が高い。
以上の理由から、特別支援学級に在籍したままですと、学力面と内申面の両方でかなりのハンデを背負う状態になります。
高校選びの段階で例えば全日制普通科を受験することがとても難しくなります。
もちろん、通信制高校や定時制、東京などではチャレンジスクールやエンカレッジスクールといった選択肢はありますので、進路が閉ざされるというわけではありませんが、選択肢が狭まることはある、というふうにご理解いただければと思います。
関連するコラム
特別支援学級関連のコラムをご紹介します。特別支援学級へ通わせるべきかどうか悩んでいる、発達が境界値であるという方は是非ご覧ください。小学校で特別支援学級に在籍していて中学受験をされている方もいます。
特性に合わせた指導事例
ASD、ADHD、LD、グレーゾーン、それぞれの特性にあわせた指導例と指導法をご紹介します。
必見! 発達障害ブログ
- 発達障害と特別支援学級(高田先生)
- 発達障害と中学受験(高田先生)
- 中学受験「偏差値50」2科目か4科目か(高田先生)
- 中学受験「偏差値40台」応用問題(仲間先生)
- 中学受験『算数の計算ミスは致命傷になる』(高田先生)
- 発達障害と漢字の覚え方(今泉先生)
- 発達障害と英単語の覚え方(高田先生)
- 勉強ができないのは発達障害のせい?(尾崎先生)
- 発達障害とWISC知能検査(今泉先生)
- ワーキングメモリと勉強(高田先生)
- 発達障害と志望校選び(鎌田先生)
- 発達障害とカラーテスト(深澤先生)
- 発達障害と白黒思考(岡田先生)
- 発達障害と小学生の算数(儘田先生)
- 発達障害と小テスト(山中先生)
- 発達障害と親の言葉(高野先生)
- 発達障害と不登校(島田先生)
- パズルで簡単!楽しく身につく漢字学習指導法(鎌田先生)
- 発達障害と漢字の必要性(高田先生)
- 発達障害とケアレスミス(儘田先生)
- 漢字を覚えられないのはなぜ?(田中先生)