機会と自信
目標を定めよう(発達障害)
プロ家庭教師のジャンプには、国語が苦手だから克服したい、特に漢字を書くことが苦手でなんとかしたい、という理由で入会している小学生の生徒さんがたくさんいます。背景としては、学習障害の疑いがあったり、その他の発達障害の症状が原因だったり、視覚認知や聴覚認知が弱いことが原因であったり、一人ひとり異なります。
背景は違えど、彼らの多くは、もう数学年前の漢字が殆ど書けなくて困っています。
例えば今、小学5年生だけど、小学2.3年生あたりから漢字がつまずきはじめて、4年生5年生の漢字はさっぱり書けない、など。
そういった状況の生徒さんには、まずはつまずきはじめた低学年の漢字をその子に合った指導法で教えていくわけですが、そうすると「今習っている学年の漢字が書けるようになる」というのは目標として遠すぎてしまうため、何かしら短期間で頑張れる(頑張りを評価してもらえる)「何か」が必要になります。
そこで、「漢検」です。
漢検も英検と同じように〇級は〇レベル、と種類がありまして、例えば漢検9級は小学校2年生終了時点までに習う240字が出題範囲となっています。
小学1年生で80字。
小学2年生で160字。
合わせて240字というわけですね。
合格すれば「合格証明書」がもらえるので、部屋に飾ればいつでも頑張った自分を思い出すことができます。
出題範囲や出題傾向もハッキリしていて取り組みやすいし、短期目標を設定するのにもってこいなので、是非オススメします。
また、こちらは少しマイナーですが、数学検定というものをご存じですか?
英語検定・漢字検定があるように、数学検定(以下、数検といいます)もあります。もちろん中学生であれば、他の検定と同様に3級以上を取得すれば、内申書にも記載されることができます。3級の内容は中学卒業程度なので、早めに取得しておけば、数学に対する自信にもつながります。
以前、数検を受験した静岡の生徒さんがいました。その生徒さんは、英語は好きだけど数学が苦手といつも悩んでいました。その子の自信につながればと思い、こちらから数検を受けたらどうかと提案しました。その後、見事3級を取得することができました。内申書にも書いてもらい、最後の入試追い込みもとてもよく頑張ってくれたことを今でも鮮明に記憶しています。
数検対策も英検対策も数多く行ってきましたが、その子の場合、本人にとって一番大変だったのが、検定日と定期試験日がほぼ同じことでした。ただでさえ、定期試験では覚えることや課題が積み重なって大変なのに、検定の試験範囲は「中学校卒業程度」。つまり、定期試験の範囲をゆうに超えていたのです。なのに試験日が近く、定期試験対策と数検対策の二重の課題をその子は抱えていたのです。
でも、無事合格したことは、本当に本人の自信に繋がりました。それは、合格証を貰えたこともさることながら、「努力は報われる」を体感できたことにあったのではないでしょうか?内容・難易度より、他の人より大変な思いをしたという実感が大きかったのだと思います。
こちらとしても「わからないこと」ではなく「知らないこと」をできるだけシンプルに教えることに特化し、かつ効率のよい授業を行わなければならなかったため、非常に準備が大変だったのですが、その子の合格したときのあの笑顔で、全て忘れちゃいました^^
高校生になった今でも、高校の勉強が大変と言いながらも、あの時の方がもっと大変だったと励みにしてくれているようです。
正直、数検の難易度は高くないと考える人もいるかもしれません。だったら、おまけの自信を内申書に表してもらうのもいいのではないでしょうか。英検や漢検は多くの学校や塾でも受検することができます。よって、それらより秀でた自信には、数検がオススメです。ジャンプの補講教室によっては、数検の受検教室として登録してあるところもあります。そういった機会を与えられるかどうかは、やはり保護者や私たち教師なのではないでしょうか?
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