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生徒の成長を実感する瞬間(発達障害)

2020.9.25

私たちは仕事柄、多くの生徒さんたちを見ています。下は年長さんから、上は大学受験生まで幅広く見てきました。そんな中で「あっ、この子変わったな」と感じる瞬間があります。それは、生徒さんが『本当に集中して』問題を解いてくれているときです。

まず、目が違います。最初の頃は、目線がキョロキョロしている生徒さんが多いです。問題を見ているけれど、時々隣の方に視線が外れたり、ボーっとしてしまうことがあるというイメージでしょうか。それが、問題を一点に見つめ、解くようになるんです。

 

次に、話すことが変わります。

最初の頃は、問題を解いてもらうときに「えー」「分からない」「難しい」といったネガティブな発言をされることも少なからずあります。生徒さんによっては、問題の途中で無駄話を振ってくることもあります。

それが「よし、やってみよう」「こんなん簡単じゃん」といったポジティブな発言をするようになっていきます。最終的には、問題を解いている途中に「これはコレが出来ないからこうして…」といったように、解き方や注意事項をブツブツ言いながら解いてくれるようになります。これは、本当にその問題に集中していなければ起こりえない発言です。

 

最後に、姿勢が違います。勉強が苦手な子は、総じて姿勢が悪いです。勉強が嫌いな生徒に見られる傾向として「身体が傾いている・曲がっている」「顎が上がっている+猫背(顎出し猫背)」、勉強をやらされている感が強い生徒さんに見られる傾向として「肘をつく」「問題と顔の距離が異様に近い」「肩が上がっている」などがあります。この状態では、集中できなかったり、問題の見落としが多くなってしまいます。それが、「問題の方を向き」「顎を引いて」「適切な距離感で問題を見る」ようになります。生徒さんによっては、身を乗り出すような姿勢で問題を解くようになる子もいます。正しい姿勢になるというわけではありません。問題の全体像を見て、向き合える姿勢になるんです。

集中させるということは、簡単なことではありません。そして一度この状態に持って行った後に、継続させることも大事です。これが出来るようになった生徒さんは、全員成績が上がっています。意外と見落としがちなことかもしれませんが、私にとってはこれが一番生徒の成長を実感できる瞬間なのです。

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