面倒くさい
応用問題?(指導方法)
この時期のブログといえば「夏休み」についての話題が多いと思いますので、私は夏休みとは関係のない話をしたいと思います。
教える仕事をしていてふと思うこととして、「応用問題とは何か?」と考えることがあります。そもそも「応用」とは「原理や知識を実際的な(または他分野の)事柄にあてはめて利用すること。」で、「応用問題」とは「その知識を利用する必要があったり、複数の知識がなければ解けない問題」である思います。あまり意識せず「なんだか難しそうだ」という、問題の中身も見ないで「応用問題だ」と結論づけている人もいるかもしれませんが。
私は指導においてこの「応用問題」を生徒さんには強調しません。それは公立中学校の勉強内容において「応用問題」は入試問題以外にはさほど無いのではないかと感じているからです。その入試問題でも、どちらかというと問題の意図を読み取る「読解の力」の方が重要なのではないでしょうか。
私は一般的な「応用問題」をあえて「面倒くさい問題」と言うようにしています。「面倒くさい=やる作業が多いだけ」という感覚でしょうか。例えば中学3年生の「展開」では、、、、
①(X+2)(X-3)
②(X+2)(X-3)-(X-1)(X+4)
③√24n(ルート24n)が整数となるようなnのうち最小の自然数を求めなさい。
①は基礎的ですね。そして②について、教師によっては「応用問題」と考える人がいるのです。しかし、私は②のような問題は「面倒くさい問題」として指導します。さらに③の問題についても「面倒くさい問題」としてしまいます。それはあからさまにこの問題が「ワンパターン問題」だからです。定期試験においては③の問題は必ずと言っていいほど出題されます。公立中学校ではそのまま工夫なく出題されます。正直なところ「面白みのない問題」と言ってもよいのかもしれません。
この③のような問題を「応用問題」として指導してしまうのは、非常にもったいないのではないのでしょうか。「応用問題」として指導するのと「面倒くさい問題」として指導するのでは、生徒さんの受け止め方も変わります。前者のような伝え方だと、初めから理解しようとせず諦めてしまいます。後者のように伝えた方が理解しようとして耳を傾けて説明を聞いてくれます。そうすれば理解もできるんです。
教える立場としては、1問でも多く解けるようになってもらいたいものです。問題集のA問題は基礎で、B問題は応用だと安易に考えずに「面倒くさい問題」「ワンパターン問題」として区別して問題を吟味し、指導すべきだと思います。
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