原因は?
変化する小テスト(発達障害)
プロ家庭教師のジャンプに入会した生徒さんが、入会後、どのようになっていったのか、具体的な話を紹介したいと思います。
Mちゃんは算数が苦手で、12月から一緒に勉強を始めました。プロ家庭教師のジャンプでは、前の週の定着確認のため、授業の最初に「小テスト」を行います。
Mちゃんの記念すべき第1回目の小テストでは80点でした。ところが、2回目20点、3回目40点、4回目50点と、初回以降はなかなか思うように点数を取れませんでした。宿題をやっていなかったわけでも、小テストを最初だけすごく簡単にしたわけでもありません。宿題をやっているのに点数がとれないと、生徒さんのモチベーションが下がってしまいます。
ここが生徒さんに「勉強とは」を伝える絶好のチャンス、唯一のチャンス、なのです。あるタイミング(時期)で小テストの中身を変化させることが重要になるのです。(タイミングがいつかは生徒さん一人ひとりの状況で異なります)Mちゃんに対しては、私は2回目の小テストで中身を変化させました。
しばらくして、最近の小テストでMちゃんは80点取ることができました!この80点は、初回の80点とは大変さが違います。2回目の小テストから直近の小テストまでにMちゃん自身が「変化」(成長)してくれました。
では、具体的にどのように見直したか、同じ80点でも1回目と何故大変さが違うのか、小テストの結果と合わせてお話してみたいと思います。
まず、これが小テスト1回目です。
前回の授業は分数の足し算・引き算の復習+分数のかけ算でした。とても良くできています!
これが少し先に進んだ小テスト3回目。
前回お伝えした通り、宿題をやらなかったわけではありません。なぜこんなに差が出てしまったのでしょうか。それは小テストで出題した問題を、2回目以降は「前回勉強をした内容」だけでなく、「今まで学んだ内容も」含め、しかも「全てバラバラに」(意図的に)出題したからです。ひとつひとつの計算はできても、問題がバラバラになったテスト形式の時に解けなくなってしまう生徒は非常に多いのです。
どんなテストでも解けるようになるには、ただ宿題をこなす(量への意識)だけでなく、“ちゃんと”宿題をやること(質への意識)が重要です。(例えば漢字のテストでも「範囲が決まって練習通りの順番で出題されるテスト」だと良い点が取れるのに、少し日数が経って、「範囲が広く出題順もバラバラになったテスト」だといっきに点数が落ちてしまうようなケースです)
そこに気づいてもらえるかどうかが今後の授業、いえ、Mちゃんの学習人生さえ左右する事にもなるため、主に以下の2点にだけ気をつけて宿題に取り組むよう指示をしました。
- 解けなかった問題のやり方を調べる
- 丸付けを自分でする
①も②も、「調べて解いてね」「丸付けをしてね」と口頭で伝えるだけでは、生徒さんは具体的にどうしたら良いのかわかりません。
ではどうすればいいのか。
その答えは、わたしたち家庭教師が授業の中で、生徒さんと一緒に「わからないときどうやって調べたらいいか」「丸付けはどうやればいいか」を練習して一人で出来るようにしてあげることが必要になる、ということなのです。丸付けは別ブログ【やり直すのキライ!】のように、1度で解けた問題・調べて直した問題を色分けするよう、細かく指示をしました。
そしてこのやり方を徹底したテスト結果がこちらです。(途中式が長いので、ノートに解いてもらいました)
さまざまなパターンが混ざっていても、解き方の流れまでバッチリです!きちんと指示した通りにMちゃんが頑張ったお陰で、1回目のテストよりハードルの高い80点を取ることができました。
最近Mちゃんと交換日記をしているのですが、この80点を取った日の日記です。
大きく元気な字で書いてくれました!
がんばったね!
そしてもう一つ、Mちゃんが80点を達成できた大きな要因としてお母さんの支えがあったから、というのも忘れてはなりません。Mちゃんは宿題がうまくいかなかったり、何か嫌な気持ちになったりすると、癇癪を起こしてしまうことがあります。そうなると宿題をやる状況ではなくなり、どんどん宿題がたまってしまいます。
そのため、宿題をやっているときはお母さんにMちゃんの様子を見てもらうよう、お願いをしました。
- わからなくなったらノートを見る
- 丸つけは自分でする
ということをMちゃんとお母さんに伝え、もしMちゃんが宿題をやっているときに困っていたら「先生はなんて言ってた?」と声をかけてもらいました。親御さんの協力もあり、Mちゃんは毎日約束した通りに宿題をやってくれました。Mちゃんが頑張ったこと、親御さんのサポートがあったことでとれた80点ですね!その後もMちゃんは頑張って宿題に取り組んでいるので、計算スピードがあがりました。小テストは最初決めていた半分以下の時間で解いてしまいます。勉強に興味を持ち始めたのか、「今日は何やるの?」と、その日勉強する内容を聞いてくれるようになりました。成長していることを本人も気付いたのかもしれませんね。
Mちゃんは日々進化しています!
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